CCDD’s diary

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結局

グアンタナモキッド、モハメッドのその後がどうなったかっていうと…。

遊牧民に一緒に暮らさないかと誘われたが砂漠の生活は合わないと断り、後遺症に悩まされながらランドリーショップを始めたものの規制にあい、伯父のつてで奥さんを得て彼女の故郷ベニンに行ったが、英語圏ではなく馴染めず、国境を越えるのに警察に金を払って友人のつてでガーナに行き、全貯金をはたいてベーカリーショップを開き、パイナップルの輸入を始めてフルーツショップが軌道に乗るが、保身のため多額の金を払わなくてはならず、また友人の紹介でモロッコの工場で働く話の合う女性と知り合い、宗教上許されている重婚をし、US軍の息のかかったイェメン人たちは豪勢な暮らしをしているが、彼自体は目立たぬよう中流生活で、ついにはみつかり尋問を受け、ガーナを去らねばならない時が来て。

今は西アフリカのどこかでひっそりと家族皆で住んでいる。

というところで、取材は終わる。

こんな風に人生狂わされてひどく残酷だと思うが、そもそもサウジアラビアが移民に対して教育も受けさせないような寛容ではない国だっていう背景もあるし、看守という仕事をする人たちの多数に嫌な面が見えるし、国連や赤十字の手も及ばずなとこもあるし。

弁護士やメディアはそれでも伝え続け訴え続けることで、なんらかの手応えは得たわけで。

世の中のつくりって本当に一筋縄ではいかないんだなぁとつくづく感じる。

寺の蝉はまだ鳴いている。